2009-02-08 声まね男の話 小説 3 声真似男がおりました。 愛する女がおりました。 その女には彼とは別に 愛する男がおりました。 ある雨の朝 女の庭で 女のカーテンの開く前に 男は陽気な小鳥の声で 高らかにさえずって見せました。 傘もささずに立っていて びしょぬれだった声真似男は 風邪をこじらせ死にました。