旅するトナカイ

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八日目の蝉

八日目の蝉

八日目の蝉

最後に、池澤夏樹氏の解説があってよかった。
彼のおかげで、ふっと笑って、本を閉じることができた。


またひとつ、頭でっかちになってしまった。
結婚するということ、そして別れるということ、子どものこと、母のこと、男のこと、住む場所や家のこと、地域のこと、生きていくということ、それらのすべてが、私には頭のなかのことでしかない。
本だとか人だとかの話で想像ばかり膨らんで、余計な「もし」ばかりが浮かんで、自分がその場に立たされる前から不安と自信のなさで泣きだしたくなってしまうのだ。


この作品も、自分は読むべきではなかったな、と思った。
でも池澤氏の言葉で、ほっとした。そうだ、私もフェミニストなだけだ。