最近、知り合いに誘われてポケモンGOを再開した。
しばらくやらないうちにフレンド同士でギフトを贈り合う機能が増えており、これが優れものでなかなか私を再休眠させてくれない。
さらにここ2週間くらいは初代「赤・緑」ポケモン大発生祭りで、初代ファンとしてはこの波を逃すまいと毎日 外出の際にポケモンGOを起動してしまう。まんまとである。
私は本流のポケモンシリーズとは長らくご無沙汰だった。
小学生の頃 初代に続いて「金・銀」も登場したが、新しいポケモンたちや機能、精細なカラー画面に馴染めず、結局 初代「緑」を延々とリピートプレイしていた。図鑑コンプは到底無理だと諦めていたので、ストーリーを全クリしたらセーブデータを消してまた最初からプレイしていた。中学生になっても高校に上がっても、テストの2週間前にはポケモン「緑」を起動し「はじめから」をポチるというのがルーティンとなっていた。同時に部屋の大掃除も必ずした。どうりで志望大学にも行けないわけである、親に申し訳ない気持ちでいっぱいである。
「けっきょく、初代ポケモンが一番良かった」なんてことを言うと、昔は良かったオバサンの仲間入りをしてしまうのであまり口にしたくはないのだけど、でもやっぱり、ポケモンGOで新種のポケモンたちを見るにつけ、繰り返し思うことがある。
初代をプレイしたことのある方ならお馴染だと思う、「ベトベター」という「どく」タイプのポケモンがいる。
その名の通り、ベトベトした泥のような紫色の塊に、目と口がついたポケモンである。
ベトベター - ポケモンGO攻略情報ならPokémon GO TiPs
なにも私はベトベターファンではない。
むしろ、彼らを1ミリも良いと思わない。
初めて「ベトベター」を見たとき、それがさらに「ベトベトン」となり体は大きくても手は一本減っていてこれって退化してね?と感じたそのとき、私は「誰がこんなポケモン好きになるの?」と心の底から感じた。
ポケモンにはいろんな見た目のものがいる。ピカチュウやプリンのように、女子ウケする可愛らしいもの。リザードンやストライクのように、シュッとしていてカッコいいもの。伝説ポケモンのように美しく高貴なもの。クサイハナなど、ちょっと変だけど実在する生き物をモチーフにしているもの。
「ベトベター」は、そのどれにも属さなかった。
この奇妙なビジュアルは、女子はおろかカッコいいもの好きな男子にも受ける気がしない。タイプが「どく」というのも、なんだか陰湿な感じがしていやらしい。ヘンテコで面白いという感じでもない、ただ気持ち悪くて、あまり近寄りたくない。
しかもこれが、実在の生き物がモチーフになっているわけでもない。「泥」という、とうてい命など、そもそも定型の形など持たなそうなものがポケモンの世界では種のひとつとして存在している。
当時、小学生の私が感じたその違和感や嫌悪感は、まさに「未知の生き物に対する畏怖」であった。
この世に存在する生き物は、人間に好かれるために生まれたのではない。ヘンテコだと笑われるために生まれたのではない。
彼らは私たちの好むと好まざるとに関わらず、ただそういう形で生まれ、進化していくのだ。
そして、私が図鑑やテレビで見て知っている形だけが、生き物の持ちうる形状ではない。もしかすると、側溝を流れる泥水の中に「ベトベター」がいるかもしれない。降り注ぐ雨の中に、透き通った空気の中に、自分の知らない形の「生命」が存在しているかもしれない。
そう考えた途端に、この世のありとあらゆるものへの畏怖が生じるではないか。この世界というものに対する探究心と、無限の想像力が生まれるではないか。
そのセンス・オブ・ワンダーへの扉を開いてくれたのがほかならぬ「ベトベター」だった。
ポケモンGOで今の新しいポケモンたちを見ると、もうポケモン社には「ビジュアルの勝ちパターン」ができてしまっているように感じる。
どういうシルエット、どういう目や口を描けばかわいく/カッコよく/ヘンテコになるか。子どもたちはどんなキャラクターを好むか。そして、そこからどう「あえて」逸脱するか。
ついでに、今では昔のように「女子はかわいいもの、男子はカッコいいもの」という方程式でもなくなってきたので「かわいくもカッコよくも見える」ものをいかに作るか。そして、それぞれのポケモンをどういう配分で入れるか。そういうメソッドが出来上がってしまっているように感じる。
というか、私はメタモン顔にとにかく弱いのでハネッコとかウパーとかマンタインとか見ると「くそッ!やられたッ!」って私の中の夜神月が暴れだしちゃうんだよ。あとハスボーも好きです。でもリザードンはもーっと好きです。
以上です。
では今日もポケモンゲットしに行ってきます。
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いよいよ今週です。関西コミティア53です。
— 旅するトナカイ*関西コミティア53:E-25 (@fusakonomanga) 2018年9月28日
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