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フジロックで久々にデスキャブを見る人向けにここ数年のデスキャブをまとめる

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いよいよ近づいてきました、フジロック

今年はなんと。Death Cab for Cutie のご来日です。

応援してきて良かった、日本から念を送り続けてきてよかった。

 

このブログでもキャブ様を応援する活動、略してキャブ活をコツコツとしてきた甲斐があったというもの。

 

ここ数年、来日していなかったデスキャブ。それも無理はない、デスキャブの話題は日本でも少なかったです。

デスキャブが最も話題になっていたのは2003年のアルバム “Transatlanticism” の1曲め、New Yearのイントロ「デッデーーン」で聴く人全員の度肝を抜いた頃ではないでしょうか。その後 2005年の“PLANS” 、2008年 “Narrow Stairs”と良作をコンスタントに出していたのですが、しかし次の爆発は起きず2011年 “Codes and Keys”以降は制作期間も開いた事もあってか人気は落ち着いたように感じます。

 

「そういえば、PLANS以降のデスキャブあんまり知らないなー」って方のために、あれからデスキャブがどうしているのかをまとめておきます。

フジロックに向けた要チェック曲もご紹介。

 

 

2008年 - アルバム“Narrow Stairs” 発売

個人的にめちゃくちゃ好きなアルバムです。“PLANS”は不動の名盤ですが、この“Narrow Stairs”は新しいことにも色々チャレンジしているのが楽しい一枚。I Will Possess Your Heart、Cath...、Long Divisionが入っている時点でもう間違いない。

ちなみにこの頃から、ギターボーカル:ベン・ギバードは断酒&マラソンに目覚めます。マジで酒に呑まれすぎてヤバかったらしい。ぽっちゃりヒゲ眼鏡だった彼がみるみる痩せていったのでその効果は明らか。

 

2011年 - アルバム “Codes & Keys”発売 & ベン離婚

 

この辺りから影が差し始めます…アルバムの話題も少ない…。

 

ベンの奥さんといえばそう、あの「(500)日のサマー」で全男子を骨抜きにしたズーイー・デシャネル

2009年に結婚した2人でしたが、2011年に離婚してしまいます。どうやら価値観の違いだったようです。

ドン底に沈んでいたベンですが、その別れの経験を2015年のアルバム“Kintsugi”の歌に込めていきます。

 

2014年 - サイドギター クリス・ウォラ脱退

nmmag.jp

追い討ちをかけるように2014年夏、サイドギターでありバンドのプロデューサーを担っていたクリス・ウォラが脱退。デスキャブファンにとっては何より大きいニュースだったのではないでしょうか。

クリスはその後、自身のレーベルを立ち上げます。

 

2015年 - アルバム“Kintsugi” 発売 & ワールドツアー

クリス脱退後の最初のアルバム。

アルバム名の“Kintsugi” はもちろん、日本の器の修復技法「金継ぎ」から。割れた陶器を溶かした金で継ぎ合せ、その割れ目を芸術に昇華する…というこのネーミングだけでもう泣けすぎるわけです。

楽曲はベンの歌モノ要素が強くなっています。かつての「バンドとしてまとまりつつも、ザラついた肌触り」みたいなものは減った印象でした。私はベンの歌が好きなのでこれもアリでしたが、バンドサウンドが好きだった人にはちょっと不評。

収録曲は別れについて歌った曲も多くて(1曲めは“No Room in Frame”=枠の中に2人分のスペースはない、という歌)もうそれはクリスのことを言っているのかそれともズーイーのことなのかと聴きながら気が気じゃない。

 

このアルバムを引っさげたワールドツアー“Kintsugi”は、クリスに代わってサポートメンバー2人が全世界を回りました。

サイドギター&コーラス担当:デイヴ・デッパー (Dave Depper)

黒縁メガネが似合うおじさま。いい感じの枯れ感なのにギタープレイは熱い、そのギャップにハートを持って行かれます。ソロでも活動。

サイドギター&キーボード担当:ザック・レイ (Zac Rae)

ヒゲ。ピアノのアレンジがマジで天才。ライブでも過去曲のピアノ・アコースティック・バージョンを披露したりするのですが、それがもう原曲に引けを取らない素晴らしさ。ベンとの息もピッタリで、デスキャブは最高のピアニスト・編曲家を迎えたと言っていいです。


Death Cab For Cutie - "Cath" (Electric Lady Sessions)

 

このワールドツアー、毎日のようにセットリストを変えてくれる贅沢プラン(サポートメンバーにしてみたら鬼)だったのですが、2人はどの過去曲もどんなセトリもバッチリ弾きこなしてくれました。さらにツアーはアメリカから東アジアまで広く回ったので(なのに日本には来てくれなかった…)いろんな面でサポート2人も相当がんばってくれたのでした。

もちろんそこまでやってくれた2人ですから、ツアー後には正式加入が決定

  

2018年 - 5人体制でのアルバム“Thank You for Today” 発売 & ツアー ←いまここ

新メンバーの影響が出ているかな?と思ったのですが、案外それほどでもなく、どちらかというとベンの別バンドPostal Service的なエレクトロ感が強くなった印象です。まだ加入したてだし、様子見の1枚めなのかなー、という印象。

歌の内容は、離別に打ちひしがれていた“Kintsugi” から少しは立ち直ってはいるのですが、今度は「時の流れで街や人がすっかり変わってしまった…」みたいな懐古的な歌が多いです。なんか、なんていうか、老いを感じる(笑) I Will Possess Your Heart いうてた人が歳とるとこうなるんかと。

 

フジロックにもこのアルバム・ツアーとして来てくれるのですが、ツアー自体はアメリカ(+ヨーロッパも一通り)という感じで、アジアはほとんど来ません。フジロックと、そのついでと言わんばかりにシンガポールに寄ってくるだけ。日本に来てくれて本当に良かった。

単独ライブは基本的に毎回同じセットリストでやっているようです。過去の名曲もきっちり抑えてくれるのは嬉しい。


Death Cab for Cutie - Thank You for Today tour Live (Palace Theatre in St Paul, MN for The Current)

 

以上、デスキャブの近況でした。

続いて、フジロックに向けての予習曲をご紹介。

 

 

予習おすすめ曲

フェスではどういうセットリストで来るのかわかりませんが、直近 “Thank You for Today” “Kintsugi” の2枚のアルバムから、ライブでやってくれそうな曲をご紹介しておきます。

ちなみにデスキャブ、かなり積極的にネット展開していてYouTubeで大体の曲が聴けるので気軽に視聴してください。もちろんアルバムやLP買うのが一番オススメ。

 

2018年 "Thank You for Today” より

I Dreamt We Spoke Again

最新アルバムのオープニング曲。新体制でデスキャブはどうなる?と期待して聴いて「そう来たか」と唸らされました。


Death Cab for Cutie - "I Dreamt We Spoke Again" (Lyric Video)

 

Autumn Love

ベンらしい爽やかラブソング。


Death Cab for Cutie - "Autumn Love" (Lyric Video)

 

Gold Rush

人数が増えたゆえのコーラス・リッチ感。


Death Cab for Cutie - "Gold Rush" (Official Video)

 

上記3曲がマストですが、以下、もしかしたらやってくれるかな?な曲。

Northern Lights

サビの盛り上がり感はアルバム随一。


Death Cab for Cutie - Northern Lights (Official Audio)

 

When We Drive

気持ち良い。


Death Cab for Cutie - When We Drive (Official Audio)

他にも良い曲はあるのですが、フェスでやりそうなのはこのあたりかな…?

 

アルバムはこちら↓

 

 

続いて、2011年 “Kintsugi” より

No Room in Frame

オープニング曲。軽やかで早朝のような明るい曲調なのですが、歌詞では誰かとの別れを歌っている、深読みすればするほど気になってしまう曲。個人的にはアルバムで一番この曲が好きです。


No Room In Frame

 

The Ghosts of Beverly Drive

アップテンポでフェス向け曲。新サイドギター:デイヴのコーラスと、ザックのニクいピアノに注目。


Death Cab for Cutie - The Ghosts of Beverly Drive [Official Video]

 

Black Sun

PVが謎。個人的にそんな好きじゃないけど、アルバムのリードトラック的な扱いの曲です。中盤のギターソロはライブの大音量で聴きたい。


Death Cab For Cutie - "Black Sun" (Official Video)

 

Little Wanderer

デスキャブのワールドツアーの楽しみといえば「都市名が歌詞に入っている曲を現地でやる」というハートフル演出。こちらは歌詞の頭にTOKYOが入っているので日本でやってくれるかも?


Death Cab for Cutie - Little Wanderer

 

アルバムはこちら↓

 

 

以上です。

過去の名曲も含めてどれをやってくれるのか、楽しみですね。

 

それではみなさん、フジロックでお会いしましょう。

 

(デスキャブ関連ではこんな記事も書いてるのでついでにどうぞ)

www.fusakonoblog.com

 

 

 

 

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