後厄・八方塞がりパリ・ベルリン・コペンハーゲン女ひとり旅
(前回はこちら)
そうそう、番外編もあるんでした。
とにかくセブンイレブンがどこにでもある
駅前も街の中にも、とにかくセブンイレブン。
地元の人がサクサク買い物しているので、観光客がモタモタしてると嫌がられるかなぁ…と思って利用はしなかった。
東南アジアにセブンイレブンが広まった時に「あまりにもセブンイレブンが馴染みすぎて、現地の人は地元企業だと思っている」という話を聞いたことがある。デンマークでもそう思われていてもおかしくないな、ってくらいに店舗が多い。
デザインセンスが半端ない
日本に暮らしていると「北欧デザイン」はもう耳にタコができるほど聞いていて、デンマークも例に漏れず「デザインのデンマーク」って感じで売り出されているのでもういい加減「はいはいはいはい」って感じなんだけど、行ってみるとやっぱすげぇわ。
何がすごいって、気合い入れたところだけすごいんじゃなくて、ナチュラルに全部がすごい。
これこそセンス。
自然にしていても綺麗でオシャレになってしまう、漏れ出してしまうセンス。
格闘技の達人が、戦闘時だけでなく普段の日常的な所作からして動きが違うのに似ている。
しかもそれが現代まで連綿と受け継がれているというところがすごい。
日本も世界に類を見ない独自の建築技法や芸術文化を築いているけど、でもやっぱり2000年前の木造建築と現代の最新の建築物にはバッサリと分断されているものを感じる。街全体としての景観とか統一感を保つこと、残されている古い建築をうまく街の中で活かすのが本当に難しい。
コペンハーゲンは空港が近くて高層ビルがないからスッキリとまとまって見えるのかも。
建築も家具も雑貨もインフラもアニメも、どれをとっても「これは…!」というデザイン性なので街に我が身が存在しているだけで楽しい。
コペンハーゲンは観光大国
思った以上に観光大国。
そりゃパリの方が観光客は多いと思うけど、でもパリはそもそもの人口が多いので「観光をメインに据えた都市」とは感じない。
デンマークは観光客比率や「観光客向けのお店」比率が明らかに高い。
駅前の超・中心地のホテルに泊まっていたせいでもあるけど、ここで暮らす人の暮らしが全く見えなかった。
ちょっと京都で暮らす感覚に近いのかもしれない。道が混んでいるのは常に外の人が多いから、という感覚。
もう少し郊外に行けば「地元感」を味わえたかもしれない。
街がコンパクトで観光しやすい!
これは本当に最高。数日でサクッと観光名所を回るのに最適。
コペンハーゲン駅を中心に、ほとんどどこでも自転車圏内。運河を中心に名所が点在しているので、川に沿って走れば順繰りに名所に辿り着ける。
神戸育ちの私は「コンパクトな都市」が好きなので、かなり好みだった。(港町の宿命なのか?)
なにより建物が美しいので、名所に辿り着かなくとも街を歩いているだけで満足できる。
少し天気が悪くても街並みが綺麗だから気にならない。
鳥が少ない
フィンランドはとにかくカモメだらけ。
詳しくはこちら↓
同じ北欧でも、デンマークにカモメはいなかった。
川辺に市場やレストランなどの食べ物が少ないからかも。
パリのセーヌ川の方が、川辺にたくさん船上レストランが止まっていた。コペンハーゲンの運河はあくまで「通路」であって、お店として使われる船はなかった。それがまた海辺の建物を美しく見せていると思う。(船上レストランがたくさん並ぶ風景もそれはそれでアゲな感じはあるけど。)
あとそもそも、コペンハーゲンの街にとってこれだけ中心的でありながら、この運河に名前がないのも驚き。運河は運河でしかないのだ…。
「コペンハーゲン=商人の港」という意味らしいので、川に求めるものも他の都市とは違うのかもしれない。
とにかく物価が高い
死にそう。
全てが日本の3倍。
物価のせいで食の楽しみが削られる。
雑貨もかわいいけど買ってられない。「早く日本に帰ってIKEAやフライングタイガーに行かなきゃ!」って気持ち。
コペンハーゲンで貧しい暮らしをしすぎてちょっとおかしくなったのかもしれないけど、日本ってこんなに安くでこんなにクオリティの高いものが食べ物でも雑貨でも百均アイテムでもなんでもあるんだから、買わなきゃ損でしょ(血眼)というマインドになる。
日本も今後はどんどん物価が上がっていくんだろうから今のうちに買っておかなきゃ損、今のうちに食べられるものを食べておかなきゃ損。「コペンハーゲンだったらこれ3,000円するんだろうな」というものが300円で売っているんだから買わなきゃ損なんだよ(血眼)
日本観光に来る外国人の気持ちが今ならめちゃくちゃ分かる。天国だよここぁ。
街は超きれい、道は汚い
こういうところに「ヨーロッパの小国」を感じるので私は好き。
東欧もそうだけど、地理的に大国に挟まれた国々は文化がミックスされて街並みは他にない美しさなのに国自体は貧しかったりまだ多くの問題を抱えていたりして、ちょっと荒んでる感じがあるんですよね。
美しすぎる街はかえって「この美しい街を汚さないでくださいね?? この場所にふさわしい振る舞いをしてくださいね??」という圧を感じて居心地が悪い。(あとすごく「見たくない『何か』に蓋をしている」感じがして怖い。)街の美しいところと汚いところ、両方がありのままに観光客の目に触れることで「ここでは色んな事情を持った色んな人間が暮らしている」という気がして落ち着く。
あと観光においても「怖い人」の程度が知れるので警戒しやすい。文化レベルが上がると犯罪も高度化するので、分かりやすく「あの人は近寄っちゃいけない人だなー」と分かるくらいがありがたい。
デンマーク語は難しい!
コペンハーゲン(Copenhagen)はデンマーク語では「København」。そもそも「C」と「K」が違うなんてことあるのか。そして「ハーゲン」が「havn」になることあるのか。「København」って「コペンハーゲン」よりも「神戸港」の方が近くないか。字面が。
港町の観光地「ニューハウン(新しい港、New Portの意)」は「Nyhavn」。
このようによくよく1文字ずつ読んでいくと「あー、あれか」と分かるけど、パッと見では英語表記とは違いすぎて混乱する。
雰囲気的にはドイツ語に近いような気がするのでドイツ語を勉強すればもう少し馴染みやすくなるかも。
とはいえ北欧ではめちゃくちゃ英語が通じまくるので、観光する分には問題ないです。
エレベーターが「開」ボタンのみ
ボタンが2つあって両方「開」なことある??
「閉」ボタンがないなんて考えられない日本のエレベーター事情を見るに、本当に日本人っていつも急いでいてせっかちで忙しいんだなぁ…と思う。1秒でも早く扉を閉めたい、移動したい。
パリやベルリンで「待つ」ことを覚えてからは、そういえばこのエレベーターの「閉」ボタンも機能的にはいらないはずなんだよなーと思った。もっと日々にゆとりを持ちたい。
どこでもクレジットカードで現金不要
1銭たりともデンマーククローネを持っていなかった(なぜならスーツケースと共に失ったので)けど、それで乗り切れた。
現金不要な北欧の国々の何がいいかって、チップを気にしなくて良いことなんですよ…!!
パリ、ベルリンのように「クレジットカードも現金も」という国だったら、支払いはクレジットで済ませてもチップは現金で払わないといけなかったり、だったらチップ用の細かいお金を作るために現金払いをする必要が生じたり、現金で払った時にお釣りを待つべきなのか「お釣りはチップ」という扱いなのでお釣りをもらうのはケチくさいのか分からなかったり、クレジットの機械によってチップを上乗せできるものもあったりなかったり…と、とにかく「チップ」のために脳のメモリを割かなければいけないのが大変。
あと、もちろん北欧でもタッチ決済のクレジットカードが主流です。でもICチップ式のを使っていてもパリやベルリンみたいに「おま、そんな古のクレジットカードまだ使ってんのか…?」というドン引き感はない。ありがたい。
(ヨーロッパでICチップ式クレジットカードを使っているとどれくらい馬鹿にされるのかは、やついいちろうさんのパリ旅行エピソードでどうぞ。20:00から。)
おまけ:旅で使った全アプリ
スマホ画面をあちこち行き来しなくて良いように、1面をまるまる旅行用に編集した。
海外でメジャーなSNSアプリ「WhatsApp」はAirbnbのホストとのやりとりのために今回初めてダウンロード。
結局Airbnbホストとのコミュニケーションで使うことはなかったけど、自分用メモとして自分宛にメッセージを送って使っている。買い物メモだったり、今ではこのまとめ記事のネタをメモするのに使用。他の用途で開くことがない&挙動が早いので便利。
ツェツィリエンホーフ宮殿の解説アプリが異彩を放つ。日本でも現地と同じく解説が見れるので太っ腹。
以上です。
3日しかいなかったのでネタも少ないかと思ったけど、書き始めると意外とありましたね。
さて、次回から後処理編です。
(次回へ続く)