旅するトナカイ

旅行記エッセイ漫画

2025年に観た映画をふりかえる

2025年を通して観た映画をふりかえります。

思い出した順なので、時系列や評価は順不同です。

 

目次

 

 

2025年、劇場で観た映画

1. 七人の侍

言わずと知れた映画史の巨頭。

DVDでも劇場でも観た。観て良かった。

最低限のセリフなのに、それぞれの背景が察せられて各シーンの人物たちの心情が永久に考察できてしまう最高の映画。

過去記事でも書きましたが、他にも語りたいシーンが山ほどあります。

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2. JUNK WORLD


なんと監督が手作りの人形で、ストップモーションで、声優も雇わずスタッフのアテレコで、音楽も自作で……という恐ろしい世紀の天才によるDIY映画のシリーズ第2弾。

3部作の2作目ということでラストに期待…だが何年後になることやら…。

個人的には「冒険活劇のど真ん中!」だった1作目『JUNK HEAD』の方が好み。今回はタイムリープものだったのだけど、タイムリープものってどうしても「この時空はこうで、さっきのはあっちの時空で…」と「頭を使いながら観る」って感じになって楽しみきれない。3作目では背中を預けて全体重で「楽しい」に浸れる作品になっていてほしい。

 

 

3. 教皇選挙

これも別でレビューを書いたので、そちらで。

つくづく、おじいちゃん名俳優を惜しみなく取り揃えたキャスティングに脱帽。

配信でも観たけど、主人公の葛藤に没入できるのはやはり劇場ですね。

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4. お坊さまと鉄砲


地域の映画協会が上映会をやっていて観に行った。

「幸福の国」ブータンで、国王が行政権を放棄し、国で初めての「選挙」が行われる。(こんな平和的に民主化したのはブータンだけだそう。他の国は血を流しながら権力を追い落としたり植民地化されたりして民主化してきたのだから…。)

しかし素朴な国民たち、特に田舎の村では「選挙ってなに???」状態。世界の注目が集まるなかヘマはできないと、選挙管理委員会が必死に村人たちに「選挙とは何か」を説明していく。

そんな最中、村で最も尊敬される僧侶が「銃が2丁必要だ」と告げる……その意図とは……銃の使い道とは……そこへ世界的な銃コレクターも現れて……。

 

最高のほっこりコメディ!内容を知らずに観たので最後まで先が読めなくてハラハラドキドキ。そして全てをひとところに着地させ禍根を残さないラストには度肝を抜かれたし、あまりにも周到で緻密な脚本に脱帽。

ユル〜い気の抜けた作品なのに、あまりにもしっかり作られていて、これぞエンタメ。ほんとうにありがとう。

チベット系の人は日本人に似ているというけど、登場する人が誰も彼も「日本人俳優にいそう!」という顔で、その親近感がまたこの作品との心の距離を縮めている。

今年一番、万人におすすめしたい映画。観る機会が難しいのが残念。

 

 

5. ズートピア2

単独でレビューを書いたのでそちらで。

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なんかみんな結構満足してたっぽい…?私の見る角度が変だったのかな…?と思っていたので共感してくださるコメントには救われました。

 

 

6. もののけ姫 4Kリマスター

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改めて観て、でもやっぱり「好きじゃない映画」だなぁと再確認。

凄みは感じるし、パワーやメッセージや迫力や構成、あらゆる点でものすごく迫ってくるものはあるのだけど、でもやっぱり、私はこの世界に希望を抱けないし「生きよう」と思えない…。こんな世界に自分が生きてたら「つらすぎ。はよしの。」ってなっちゃう…。

「この世界に、この時代に生まれて良かった。生きていて良かった。」と前向きな気持ちに私はなれない、ただただ虚しい気持ちになる映画。

 

 

7. 砂の器

今年一番の号泣。(映画に限らず全ての号泣の中で一番の大号泣。)

既に漫画で描いたのでこちらをご参照。

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感極まって数年ぶりに父親に連絡をするくらいには感情を持っていかれる名作。

家で大声で泣ける環境で、また観たい。

 

 

 

アマプラで観た映画

1. PERFECT DAYS

今年これだけの映画を観た中でガッツリ記事として書いたのだから、それだけ印象に残ったし心を動かされた作品でした。

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私の「嫌い」が詰まっているので同じ匂いを感じたものにはいつも「PERFECT DAYSやんけ!!!」とツッコんでいる。「PERFECT DAYS」の影をそこかしこに感じる。いつでも探しているのかもしれない。そんなとこにいるはずもないのに。

こんなに批判しておきながら、なんかちょっと嫌いすぎて一周回って好きなのではと思えてきた。

 

 

2. ドライブ・マイ・カー


上に同じく。タッチの差で「PERFECT DAYS」を先に観たので私の中の「コレ」の代名詞は「PERFECT DAYS」になってしまいましたが、時が違えば「ドライブマイカーやんけ!!!」と心の中でツッコむ私になっていたかもしれない。

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んーでもな、やっぱ「PERFECT DAYS」の方が上を行ってるんだよな、「PERFECT DAYSみ」において。こっちは主人公がストレートにインテリの成功者ってところで捻くれ具合がまだマシなんだよな。せっかくなら「PERFECT DAYS」くらい行っちゃってほしい。そこはやはり巨匠の貫禄ですかね。

 

 

3. 孤独のススメ


めちゃくちゃ好きでリピしまくった『オットーという男』の再来では!?と期待して観たら、あら、あら、あらららら……全然ちがう話!?

どちらかというと『チョコレートドーナツ』のしんどくないやつ…って感じでした。

 

 

4. 好きにならずにいられない


好き。

邦題がなんか味濃くてずっと避けていたけど、ぜんぜんそんな感じじゃないじゃん!

「子供部屋おじさん、一念発起して初恋する」という現代的でありつつ希望を感じるヒューマンドラマ。

うだつの上がらない主人公だけどなんだかんだ言っても気のおけない友達がいたり、ここぞという時の行動力と瞬発力があったり、相手に期待しすぎない自他境界がしっかりしてたりと、良い男すぎた。

「ザ・ホエール」を観たあとだったので「全然いいじゃん」に見えてしまったのは、出会いのタイミングというもの。

 

 

5. アンデス、ふたりぼっち


『お坊さまと鉄砲』のノリを期待して見始めたら、全っっっっっっ然ちがった。

アンデス山脈で伝統的な暮らしをする老夫婦。そこで暮らすのはその二人と、羊とヤギと犬。だけ。

仲睦まじい夫婦のかわいさ、美しい自然、エキゾチックな暮らし…を楽しく微笑ましく見る…のかと思いきや………。

 

かなりヘビー。ズシっとくる。

高山の美しい自然のなかで、「限界集落の何がどう限界なのか」を端正に端正に描いてくれる。そんなに端正に描かないでくれ。

監督のインタビューを読むと「親や先祖を大切にしない現代人への批判」「田舎に年老いた両親を置いて、都会で生活する子供世代…という放置老人の問題提起」の意図が込められているそうで、もうそのメッセージ性がまさに都会暮らしで先祖を顧みない自分にドンピシャで刺さってくる。

覚悟がなければ辛くて観ていられなくなる作品だと思うので、少なくとも予告編くらいは前知識を入れてから観ることをオススメします。


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伝統的=ステキな感じ、老夫婦=かわいい、みたいなエンタメを無意識のうちに背負わせて「感動ポルノ」を求めていた自分の偏見にも向き合わされる。観終わった後はほんとうに「ごめんなさい」しか出てこない。

単品のレビュー記事を書きたかったけど向き合うのが辛すぎて書けなかった。

 

それはそれとして、老夫婦を演じる素人2人の大根ぷりがそれはそれで可愛いらしくて、「かわいいおばあちゃん」成分をたっぷり浴びれます。

 

 

6. グスコーブドリの伝記


岩手旅行にいく前に、宮沢賢治作品を知っておこうと思って履修。

こんな悲しい話なのかよ…という絶望と、まさかの「グスコー」が苗字で「ブドリ」が名前なのかよという驚愕。

これに関しては個人的な解釈を別で書きたい。でもそれならせめて原作小説も読まなきゃ…と思うけど絶望的すぎて読みたくない。

東北の厳しい自然が生む人生観、ハードモードすぎるよ。

 

 

7. ウィ、シェフ!

別でレビューを書いたので、そちらで。

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あれだけ書いたけど、私の中では「瞬間風速でめっちゃアレコレ考えちゃったから感想の筆は進んだけど、2〜3年後には存在を忘れている」枠の作品だと思っている…いや、移民関連の話題のたびに思い出せるかな…。

 

 

8. 劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師


配信で観ました。

年上の初恋は土井先生、同い年の初恋はきり丸…という私には因縁が深すぎる映画なのだけど、思ったより昔の恋心をブッ刺してこなくて冷静に観られた。

最近の忍たまを追っていないので初心者同然の私にはハイコンテキストすぎて、ファンにとっては定番のキャラ/流れが分からず。

ただお陰様で土井ーきりー利吉ラインの二次創作が豊作なのでその恩恵に預かっています。

 

 

9. 映画 忍たま乱太郎


1996年版。アマプラの自動再生でこちらも流れたので。

大昔に見た記憶があるけど、私にはやっぱりこっちの方がいいや。

当時はこれが全て手書きだったというのも感動する。ド派手なアクションやファンサービスがてんこ盛りで、どれだけ手間がかかってるんだろう…と。

 

 

10. 星の旅人たち


スペインの絶景をたんまり堪能できる徒歩ロードムービー

 

パウロ・コエーリョ星の巡礼』読破記念。(短い小説なのにめちゃくちゃ時間かかった…スピりすぎてて……。)

 

スペイン名物、聖地巡礼(オタクの活動ではなく本家の本格的な意味での)を歩く道すがらで出会う人たちとの交流のほっこりドラマ。

行きずりなんだけど、みんな同じ目的地に同じルートで向かうので、自然とクラスメイトみたいにずっと一緒にいる「旅の仲間」になる…というのが不思議な縁。

日本人で、非クリスチャンな私はまずはお遍路巡りからやってみたいな、と思った。

 

 

11. ロスト・キング 500年越しの運命


イギリスの歴史の中で「せむし」(脊柱側弯症)で誇りなく没したとされた王の、名誉回復のために搬送したある女性の実話ドラマ。

今でいう「推し活」が高じに高じた末の成果なのだけど、ちょっとすごすぎて分からなさすぎて引く。

主人公役を演じるサリー・ホーキンス、『シェイプ・オブ・ウォーター』の演技が印象的すぎたので余計に「周囲をそっちのけで思い込みに突っ走る」タイプに見えて恐怖だった。実際の主人公の人がどんな感じの人かは分からないけど。

しかし理解はできなくても、この映画を見るまで全く知らなかった歴史の1ページを知ることができた、ほんの1ページだけどそこで広がった世界は膨大だったので観て良かった作品。

 

 

12. ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人


これまた「世界が広がった」作品。

アメリカで知る人ぞ知る、現代アートのコレクター夫婦のドキュメンタリー。

私財をすべて現代アート購入に投じ、家の中には収まりきらないほどの作品を収集し、ついには美術館に保管して定期的に展覧会が開かれるほどにまで。

所狭しと(こんなに「所狭し」な「所狭し」は初めて見た)アートが飾られる部屋を見るだけでも、「こんな感じでアート作品って飾っていいんだ」と背中を押される。もちろん実際にはハイセンスなのだろうけど、とにかく気になった作品があって壁に隙間があるなら飾っちゃえ!と思える、アートの敷居を下げてくれた一本。

 

 

13. Viva! 公務員


イタリアでとにかく公務員にしがみつきたい!という主人公のなんともシュールなコメディ作品。

国と時代が違うので、今だったら「公務員の代わりになんだろうな…?」と考えてしまう作品。

とにかくイタリアの色彩がおしゃれ。黄色とオレンジがこんなに自然に溶け込む国、そうそうないや。

 

 

14. ザ・ホエール


脚本にちょいちょい違和感があったけど、元は舞台だったというので納得。

超巨体で自力で歩くこともできないほどに太った引きこもりおじさんと、元妻のもとで育った娘の複雑な家族愛。

観たあとでいろいろと感じたり考えたりすることはあるのだけど、言語化するとこぼれ落ちるものが多すぎて言葉にできない…というのも「舞台作品を観たあとの感覚」って感じで面白い映画体験。舞台版でも見てみたい。

「俳句だ!」のシーンの哀愁がK点越えしていて爆笑してしまった。

 

 

15. 関心領域

 

やーーーなーーーえーーーいーーーがーーー。

劇場で見るつもりがタイミングを逃して配信に回ったけど、うーん、配信で良かったかも…。

 

終始「この世界の悲劇と人間の暴力に、あなたは関心を持てていますか」「今まで関心を向けてこなかったあなたは、この映画の人物たちと同罪ですよ」と説教をされている気分だった…。(私の考えすぎですか?)

あれこれと張り巡らされている「関心領域外のものごと」について、「さっきの悲鳴、聞こえました? 聞こえなかったあなたは関心領域が狭いですね」「このシーンの意味、分かりました? 分からなかったあなたは関心領域が狭いですね」とテストされているようで、そりゃまぁ映画を観ながらあちこちにアンテナ張って伏線探しをするのは好きだけど、「気づかなかったアナタは差別主義者と同じカテゴリ」って判定されるような張り巡らしかたはあまりに悪趣味…。

最後にアウシュビッツの施設を日々管理する人たちに関しても「単なる日常業務の一環になっていて、そこにあった悲劇に対して感覚が麻痺している」という見せ方(のように私には見えた)のも、歴史的意義のある仕事にツバ吐いてないか…と嫌な気分になったな…。

全体的に「そのメッセージを打ち出すアンタはどちら様やねん」と反発してしまった作品。

 

ただそれはそれとして、世界中で行われた「強制収容所」の世界最高峰の姿を擬似的に見ることができたのは勉強になった。カンボジア強制収容所を見学したあとだったのでそのあまりの落差に愕然とする。「勤勉さ」が悪に向かったときの恐ろしさたるや。

 

 

16. ホールドオーバーズ

オモコロチャンネルの原宿さんの推薦で話題となった(と勝手に私は思っている)作品。

日本で暮らす私の目には「美しいイギリスのホワイトクリスマス」に映るけれど、きっと実際には恐ろしく孤独で寒くて陰鬱な環境なのだろうな…。

個人的には、せっかくキャラ立ちしていた寮生たちとの交流をもっと観たかったのでちょっと残念。

 

 

17. 地雷を踏んだらサヨウナラ

カンボジアで地雷の犠牲になった写真家・一ノ瀬泰三さんの実話ドラマ。

若き浅野忠信がとんでもない演技力を見せつける。

 

たぶん世の中的には、日本人の中でも偉業を成した人…なんですよね…?

個人的には、これを美化して良いのかどうなのかモヤモヤが残った。

地雷の犠牲になれば勇敢なヒーロー。テロ集団の捕虜になって日本政府に億単位の身代金を要求されてしまったら厄介者。自分の意志に従って世間の人ならば渡らない橋を渡り、そしてひとつの命を遂げたという点では同じはずなのに…。

 

偉業ってなんだ。

ドラマってなんだ。

 

この人を英雄視するその色眼鏡が、同時にテロの犠牲者を問題児扱いするような気がして、その眼鏡をかけることに私はひどく躊躇する。

 

 

 

DVDで観た映画

1. ウィズ

劇団四季ウィキッド』を観たあとに、本家『オズの魔法使い』をろくに観ていない…ということで手に入ったのがこれだった。

ドロシー役にダイアナ・ロス、カカシ役はマイケル・ジャクソンという、かなり突飛で挑戦的なニューヨーク版アレンジの『オズの魔法使い』。

ぶっちゃけ「駄作」の部類なのだけど、時代を経て今みてみると色彩感覚やデザインセンスのオシャレさに脱帽する。今はもう見ることができない「レトロなニューヨーク」の姿は、今までにないファンタジーのテイストでクセになる。

 

 

2. デジャヴ

 

ニューオリンズで起きた爆破事件を追ううちに、事件に巻き込まれて死亡した女性が重要参考人として浮上する。彼女の死亡前の行動を、過去に遡って追跡できる…いわば「時間巻き戻し装置」で犯人の手がかりを探す捜査官が、彼女の生活を観察するうちに心惹かれていく。「もう死んだ女性」をその運命から救うことはできるのか?

2006年の作品なので、後続の「タイムリープ」ものが多数ある今では少し色褪せて見えるが、当時としてはバッチバチに気合の入った意欲作。ラストは「これでいいのか…?」「いい…のか…!?」と悶々と考えてしまった。

特典映像を見ると、プロット、ストーリー、爆発演出、演技指導などとにかく力が入りまくっている。「ガチモンのフェリー爆破をやらせてくれる川」を探した結果、舞台がニューオリンズとなったことで物語のスケール感が落ちているのは残念なところ。

主人公の捜査官をデンゼル・ワシントンがかっこよく演じてるのだが、人物像のモデルになったという実在の捜査官が制作風景にチラッと映っていて、この人が「あ、勝てねぇ」っていうゴッリゴリのガッチガチの激強アメリカ警察すぎてビビる。俳優が演じる警官なんてゴッコ遊びですわ。ガチモンは強さがすごい。こっちぁ映像を通して見てるのに、一分の隙もなかった。死角から奇襲を仕掛けても確実に瞬殺される威圧感。あれが覇気ってやつだね。

 

 

3. ボーン・コレクター

半身不随で寝たきりの科学捜査官(科捜研ってヤツですね)が新人の女性捜査官とタッグを組み、遠隔操作で連続殺人犯の手がかりを探る。

「寝たきりのクールな天才キャラ」という設定が「そうきたか」というニクい発明。

今の時代に観てしまうと、正直「恋愛なしでポリスサスペンスを作れんのか」といううんざり感はある。(「デジャヴ」と立て続けだったので余計に。国家権力たる警察が捜査中に恋愛感情もちこんでくるとかまぁまぁ恐怖です。)単なる職場恋愛どころかゴリゴリの権力勾配に恋愛を持ち込んだパターンで、主人公を阿吽の呼吸でサポートしてくれていた看護師もいなくなって、最終的には「新人の美女が、職務上の後輩かつバディでありながら生活のケアラーとしてシモの世話までしてくれる」みたいな、「俺TSUEEE」系主人公が公私の全てをヒロインに全のっかりする構図に見えてあまり賛同できないラストだった。アンジェリーナ・ジョリーのぷっくり唇の搾取。全員の幸せのためにも看護師はいてくれ、共倒れするから。介護疲れの末の殺人事件とかがチラついちゃうから。

とはいえ土台のプロットが斬新で面白いのは確かだし、身体的にマッチョではない(なんなら「社会的弱者」といえる)ヒーローがしっかりクールでカッコ良い、かつ人間らしい弱さもあるという、キャラクターの描き方がめちゃくちゃ良かった。(だからこそ恋愛抜きで充分面白いよ!自信持ってよ!と言いたくなるのだが…まぁハリウッド映画の宿命ですね。)

人気シリーズとして続編が出るのも頷ける。そのうち続編も観ます。

 

 

4. ファーゴ

 

観たことないと思って初視聴の気持ちで観ていたら、あったわ。

初めて観たときはジャケの雰囲気から「シリアスなホラー系スリラー映画」だと思いこんでいたのでうまく捉えられなかったのだけど、「どいつもこいつもてんでダメ!」なポップなサスペンスとして観ればかなり楽しめた。全員のダメさが愛おしい。でも人間って誰しもみんな、欠点があるよね。それでもここまで酷い結末にはならないから良かったね。って人生を前向きに捉えられる救心映画でした。

木っ端微塵のシーンは映画史に残りますね。ストレートに観ればかなりの胸糞シーンだけど、その後のオマージュに触れてきたおかげで「これ思いついたヤツ、天才やろ」っていう「国宝を観た」感で味わえました。

 

 

5. ニューヨークの恋人

 

オモコロチャンネルの「エレベータークイズ」企画から。

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エレベーターを発明した貴族の男が現代ニューヨークにタイムスリップし、キャリアウーマンと恋に落ちる…というトンチキ設定のラブコメ

しかし恋愛コメディとしてかなり良質。タイムスリップものでこんなに良い恋愛映画なかなかないのでは!?

私の中ではかなりの「正解」というか、ダーツならブルど真ん中というか、野球ならホームラン級というか、とにかく恋愛映画として良すぎる。

ヒュー・ジャックマン、今までいまいちピンとこず「持ち上げられすぎじゃなーい?」と思ってたけど、これを観てカッコ良さが分かりました。バチくそカッコいいわ、ヒュー様。

乗馬できる男性っていいですね…。時代劇とかでも見る目変わっちゃうかも…。

 

 

6. 希望の灯り

地味なタイトルなので覚えておくのが難しい…けど、良い作品。

ベルリンの田舎町でコストコの品出しバイトを始めた青年と、その職場の人たちとの心の交流。

ゆーーーっくり時間が進んでいく作品なので、序盤はバイト初日から仕事を覚えていったり人を覚えていく「バイト映画」として楽しめる。そうそう、新しくバイト始めるってこんな感じだったな…って。

低賃金労働なのでそこで働く人たちもそれぞれ事情持ちなのだが、その中でも規律があり、歴史があり、関係性があり、出会いと別れがあり…。

個人的には「グロくないショーシャンクの空に」みたいな印象で、静かで穏やかながら「人生」ってものをドーーーーンとぶつけられた。孤独や悲しみをこれでもかと突きつけられる、けどそれでも人生には「希望の灯り」がある、そう思わせてくれる美しいドラマ。

 

 

7. きっと忘れない

 

ハーバード大学の超優秀な学生がひょんなことからホームレスのおじさんと出会い、人生がかかった卒業論文の原稿を人質にとられてあれこれ尽くすうちに人生で大切なものを見つめ直す…。

「これぞ、ヒューマンドラマ」というド直球が気持ちいい!

余計なこねくり回しはナシで、「こういう映画」がやるべきことをちゃんとやってくれる安心感!

もっと俎上に上って良さそうな作品なのに今まで全く知らなかったのは、邦題が平易すぎるせいではないか…!

冬の大学生…というので「ホールドオーバーズ」がふと被る作品。学生時代の冬というのには特別な感傷があるのかもしれない。

 

 

 

2025年の個人的ベスト

『お坊さまと鉄砲』です。この記事を誰かに読んでもらって少しでも「じゃあ観てみようかな」と思ってもらいたい、という意味で。

 

そりゃ映画史の中で『七人の侍』の右に出るものはいないしそれに張り合えるとしたら『砂の器』なんだけど、そんなの私が言わなくたって何億人がすでに言っていることなので今さら私がベストを捧げるまでもない。

 

もっともっと個人的に「あぁーーーこれって私の細胞格にドンピシャだぁーーーー」と思うような作品は希望の灯りでした。でも明るい作品じゃないから何度も見返すのは難しいかも。

 

今後も作業BGM的に気楽に何度も観るであろうのは『好きにならずにいられない』

映画好きの間で「えっ、コレ観たことあるの!?」と被ってたら嬉しいのは『ウィズ』

そしてなんだかんだで今後も一番何回も何回もタイトルを挙げて話題を擦り続けるのは『PERFECT DAYS』なんだろうなぁ。

 

 

 

 

冬休みの読書タイムに、こちらもよろしくお願いいたします!

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