huluで海外ドラマにハマる時期がある。
目当ての映画を見るならツタヤの方が確実だけど、ドラマを見るなら断然、定額の動画配信サービスが安心。Netflixも気にはなるけど、huluでさえそこまでヘビーに使っているわけではないので乗り換えるほどでもないので一旦キープ。
毎月きっちり利用しているわけではないけど、ドラマの一気見をする時は、元とったー!って思う。
私は海外ドラマについて熱心に語れるほど、海外ドラマに詳しいわけではない。
むしろ海外ドラマには多分ちょっと疎い。
というのも、私が同世代の話についていけないコンプレックス作品がこちら
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みなさんどうやら幼少期にこのドラマを見て育ったらしい。今でもオープニング曲を聞くとテンションが上がったりするようだ。
私は日本語吹き替えの感じが好きになれなくて、海外ドラマは見ていなかった。アニメとか見てる方が楽しかった。ポケモンが見たかったけど公文の時間と被っていて見れなかったのが悲しかった。でもそのおかげでポリゴン事件は免れた。
そんな私の海外ドラマデビューは、Mr. Bean
笑いが万国共通であることを知り、人を笑わすことに言葉はいらないということを知った。
でもこれ以外の海外ドラマにはこれといって触れず、周りでも海外ドラマブームが特に起こらないままに大人になった。
近年、様々な海外ドラマが人気を博しているのは、定額動画配信サービスの登場と関係が深いのではないかと思う。
さて、私がhuluでハマった海外ドラマは主に2作品。
アメリカにある高校のグリークラブの講師と生徒たちが繰り広げるハイスクールコメディ。スクールカースト最下層とされるグリークラブ(最上層はアメフト部とチアリーダー)のメンバーが、あれこれのトラブルが起こってはノリノリの歌で乗り越えていく。
そしてもう一つ、
言わずと知れたアラサー〜アラフィフ女性の人生のバイブル。
ニューヨークの仲良し4人組のそれぞれの恋愛模様を通じて、大人の恋や人生について鋭く斬る。
gleeを見たきっかけは、仕事で必要に駆られて英語の勉強をしたかったから。
英語自体は英辞郎を駆使すればなんとかなるが、日常会話で冗談を交わしたり、交わさないまでも会話の最中に今笑うところなのかどうかを察知できるようになるには、やはり文化を知る必要がある。
アメリカ人の話を理解しようとすると、アメリカ人の文化的背景ーどんなものを見て育ったのか、幼少期に何が流行ったのか、どういう人生の経路が一般的なのか、誰もが経験する失敗や成功とはなんなのかーそういったことが分からないとアメリカンジョークは分からない。よく芸人のお笑い論で「常識を壊すことで笑いが生まれる」というけど、海外の「常識」が分からないと、壊しているかどうかが分からない。
そこで、アメリカ人にとってのジョークとか青春時代の生活について知ろうと思い、gleeを選んだ。
結論から言うと、勉強としてはそこまで効果を発揮しなかった。
コメディショーとしてのデフォルトがきつすぎて、これがアメリカンハイスクールの常識かどうか測りかねてばかりいた。
ただめちゃくちゃハマって仕事から帰ったらgleeを観ることしか考えられなくて睡眠時間を削ってでもgleeを観たり、たまにhuluの通信トラブルか視聴できない話があったりしてブチ切れたりする程度にはお世話になった。
そこから時間は経って、アラサーにもなったしアラサーらしいものを観ておくか、と思って見始めたのがセックス・アンド・ザ・シティ。
こちらが意外にも、英語の勉強になった。
もちろんこれも誇張は多いと思うので、どこまでこれを信じていいのか…というのはあるけれども、大人のアメリカ人の会話としてリアリティがある。道でばったり知り合いに会った時の挨拶とか、気まずい雰囲気になった時の切り上げ方とか、重要な話の切り出し方とか。
何よりもこのドラマの助かるところは、ながら視聴に向いていること。
というのも、このドラマの設定として、コラムニストの主人公が身の回りの出来事をコラムにしていて、そのコラムをたどるように映像も展開し、シーンの合間合間にナレーションが入ったり、コラムニストならではの上手い言い回しや言葉遊びが登場する。
ナレーションと大人同士の会話(主に女子会トーク)で話が進むので、映像をずっと観ていなくても何が起こっているかだいたいわかる。他の作業をしていても、耳さえ貸していれば話についていける。流してさえいれば常に英語を聞いている感覚になる。
逆に、gleeは映像を見ていないと話についていけない。言葉以外の、映像や効果音で語る部分が多い。
誰がどこにいて、どんな表情をしているかで、「これはトラブルが起こるぞ」とか「このキャラはこいつのことをこう思ってるぞ」というのがわかる。
だから子供でも楽しめるし、言語に堪能でなくても理解できる。
Mr. Beanやフルハウスもそうだが、こういうビジュアルのドラマは、多くの人に理解しやすく、また分かりやすさ・ウケやすさが先に来るのでトンデモな登場人物、非現実的なハプニングも多い。
言葉が少なく、デフォルトが強いので英語の勉強にもあまり向かない。
SATCは、言葉を中心に話が進んでいくので、言葉が理解できて、言葉遊びや言葉を使った笑いが分かることが前提になっている。ダイナミックな映像やぶっ飛んだ演出が登場するわけでもないので、おそらく子供受けもしないだろう。(その分、ニューヨークのトレンディなスポットやファッションをふんだんに取り入れることで、大人の目を楽しませている。)
そういう意味で大人向けだし、ナレーションを多用しているのも家事や仕事が常にあってテレビ画面ばかり凝視していられない大人にぴったり。ちなみにデスパレートな妻たちも同じナレーションスタイルをとっている。
幼少期に私がXファイルを全く楽しめなかったのも、おそらく英語が未熟な子供にとってビジュアルでの説明が少なすぎたからだろう。
私が見ている海外ドラマが数少ないので他の例を豊富にあげることができないのが残念だけど、ユルく笑うならビジュアルのドラマ、英語を勉強するなら言葉のドラマ。
ところで、SATCのMr. ビッグがミスタービーンにしか見えないのは私だけだろうか。