旅するトナカイ

旅行記エッセイ漫画

バティニョールおじさん

バティニョールおじさん [DVD]

バティニョールおじさん [DVD]

「映画をみた!」って気分にしてくれる作品のひとつ。
ありそうな逃走劇、友情愛情、ヨーロッパの風景といった「これぞ映画」的要素が揃っている。
ただし他の「映画をみたと思わせる映画」(『風と共に去りぬ』『サウンド・オブ・ミュージック』とか)ほどすぐれた名作かといわれると、そういうわけでもない。しかし決して駄作ではない。あると思います、といったライン。
最後の最後で流れる音楽を聴いて、はじめてこの映画は悲劇だったのだと気づいた。それくらい、登場人物はどれも暖かく、日差しは明るいしほっとする場面も多い。本当は前途多難で救いなどあるのだろうかという状況だというのに、そのことを意識させない。
それでも生きてさえいればと、希望を抱いてしまうのだ。

太陽がいっぱい

太陽がいっぱい [DVD]

太陽がいっぱい [DVD]

くだらない略奪愛の、あるケース。
話の筋はかなりドロドロしてて、墓穴の中にまた墓穴を掘るみたいなことが続いていくのだけれど、それを海の風みたいにさわやかな雰囲気のなかで流していってしまうのはどういったわけか。音楽も特に煽らないし。
ハラハラのサスペンスと、オーシャンズ11的なヤリ手のイケメン詐欺師の喜劇とで、どっちつかずのまま終わってしまう。それとも、単に「…と見せかけて!」をやりたかっただけか。
フランス映画だからって「ババーン!」みたいなくっだらない古臭さを期待してもだめですね。
あ、オープニングのタイトルのアニメーションはとってもかわいいかった。

マレーナ

マレーナ [DVD]

マレーナ [DVD]

トルナトーレ氏の破壊衝動が、こんどは女に向きましたよ。
モリコーネにしては音楽にパンチが無く、音よりも話や映像そのものに目が行ってしまう作品だったけど、そのおかげではじめてちゃんと「ジュゼッペ・トルナトーレの作品」として映画を観られました。
相変わらず見せ方は、めっちゃ上手!ってわけではないけれど、しかし心に刻み込むものを作るひとだ。
彼の作品は(今まで見た限り)すべてひとの「人生」を軸にしていて、そこがわたしの心にはじんわり広がるのかもしれない。今度は、主人公の少年とマレーナの二人分の人生を描いているから、さらに。
中盤まで「どうやって終わらせるんだろう…」と思っていて、クライマックスではえええええええええって感じでしたが、しかしまぁ一番納得な終わらせ方かなと。なんだろう彼は、「それアリ?」な展開で人を説得するのが得意なのだろうか。
なんせ15歳未満直視禁止なマレーナ役の女優の、目がなんとなく小西真奈美に似ていてキュンとした。

独裁者

案外、ふつうのおっさんだったり。
地球儀バルーンと戯れるときの、頭でポーンのポーズがまったく卑怯すぎて!なんだこの腹が痒いみたいな感覚は。

海の上のピアニスト

海の上のピアニスト [DVD]

海の上のピアニスト [DVD]

ニュー・シネマ・パラダイス」と瓜二つだけど、向こうよりもおとぎ話的要素が強い。
演奏の手元は適当、シーンの切り替えには遊びもない。一人の男の一生を描いているというのに、当然通るであろう人間の道をことごとく省いて、美しいところだけを描いた話にはリアリティがなさすぎ。ニューシネマパラダイスにあった生臭さはどこに置いてきたのかと突っ込みたくもなる。

しかしそんなことはどうでもいい。この映画のテーマは、核はそこではないのだ。
最後の1900の台詞を言わせるために、その台詞に重みを持たせるために作られた長い長い茶番。
幼い頃読んだおとぎ話の妖精のような主人公が、時代の変化に戸惑い目をさまよわせる陸の上の人々にストレートをくらわせる。

ここまで曲だけを聴かせるシーンの多い映画もそうないであろうけれど、曲だけでも十二分楽しめる、そんな音楽を作るモリコーネは天才か。そしてその神の音楽と映像の手と手を取り合ったダンスステップ。2時間のPVと言っても悪くなかろう。船が大海原を滑るように、楽器の上を滑るカメラワーク。
船に揺られながらのワルツは秀逸。

それにしてもこの監督、大きなものを爆破するのがすきなのかしらw

黒猫・白猫

黒猫白猫 [DVD]

黒猫白猫 [DVD]

とおーってもキュート。
すべてがもう、まったく幸せすぎて。
かわいい要素を挙げてるともう切りがない。歩く切株、アイスクリーム、ひまわり畑、ブタ、猫猫、アヒルアヒルアヒル…。
絵本みたいな大人向けの映画。すてきです。

ニノの空

ニノの空 [DVD]

ニノの空 [DVD]

タイトル的にも、もうちょっとピュアな作品なのかと思いきや、モテない男の悶々ぐあいを描いたなんだかなぁな作品。
最後に出会った、子供をもつ幸せを求めつつも男を求めない女性、なんだか、ああ、と思った。

UDON

UDON スタンダード・エディション [DVD]

UDON スタンダード・エディション [DVD]

観ると必ず香川に行きたくなる。
何が起こったら、うどんまみれの県といのができるのだろう…。たこ焼きの大阪だってそんなにたこ焼き食ってないぞ。あそこだけ違う文化圏。
今までユースケ・サンタマリアの妙なおどけっぷりが好きではなかったのですが、こうして見ると結構男前。

カビリアの夜

カビリアの夜 完全版 [DVD]

カビリアの夜 完全版 [DVD]

欲求不満があるときに見ると、妙に感情移入してしまう作品。
主人公の純粋でまっすぐな姿。哀れでみじめだけれど、すごくかわいい。悲しくて鮮やか。
親友のワンダがすてきすぎ。