後厄・八方塞がりパリ・ベルリン・コペンハーゲン女ひとり旅
(前回はこちら)
目次です。
14日目 火曜日 コペンハーゲン
7:00 起床
ゆうべ寝がけに紅茶を飲んだせいで一晩中尿意に悩まされる。
8:30 朝食
パン屋さんを探してコペンハーゲン駅へ。
お天気アプリでは外気温は3℃らしいけど、日向は暖かくて体感は10℃くらい。爽やか。
徒歩5分くらいでコペンハーゲン駅へ。
駅構内のパン屋さんやカフェなど朝食を売っている場所を物色。
パン屋さんのクロワッサンは1つ22kr(クローネ)〜。1kr=¥22くらい。つまりクロワッサン1つ=¥500。たっっか…!!
セブンイレブンもあるけど値段はあまり変わらず。
手が出ないので諦めて昨日のスーパー「NETTO」へ。
パンは8kr〜。半額以下。こっちに来て正解…!
- パン
- ヨーグルト
- ミネラルウォーター 2L
¥635(日本円で決済)
ホテル1階のロビーが広々していて過ごしやすそうなのでロビーで朝食。
Wi-Fiもロビーの方が快適に使えるので、食事は基本的にここで食べることになりそう。
9:30 シェアサイクルをレンタル
ホテルの目の前に駐輪場があり、TierやLink等の定番シェアサイクルがたくさん停まっていた。
さっき駅に行ったついでに公共交通機関の1日券を調べてみたら180kr。
今日は一日、コペンハーゲン市内の観光名所を巡りたい。公共交通機関とシェアサイクルどちらがお得か微妙なラインではあるけど、シェアサイクルに慣れすぎて1ブロック以上歩くのが嫌な体になってしまったのでシェアサイクルに。
過去のフィンランド旅行でアプリをダウンロードしていた「Donkey Republic」を使うことにする。
ちょっと特殊なシステムで、
- 使用したい自転車をあらかじめ予約しておき、自転車に着いたらロックを解除
- 支払いは、アプリ内のウォレットにチャージして支払う(オートチャージも可能)
(フィンランドで使おうとした時はこれを理解していなかったので使えなかった。)
そして面白いことに、サービス名に「Donkey=ロバ」と着く通り、相棒のロバを借りる感覚で自転車を借りるのがコンセプト(かどうかは知らないが私はそう感じた)。
自転車の車輌はそれぞれID番号とは別に「名前」がついていて、レンタルする間はそのロバちゃんを愛馬としてかわいがるのだ(かわいがらなくていいかもしれないが私はそう感じた)。
もちろん 1日券で使っている間にパンクしたり他に良い子を見つけたら乗り換えも可能。
まんまと乗せられて240krチャージする。
240kr(¥4,442)
24時間券は119kr。保険代15krも念のため追加して、合計134kr。
ここまでホテルのロビーでWi-Fiを使って手続きしたら、外の駐輪場で現物を確認。前カゴの形状、ベルの形状、スマホホルダーが付いているかどうか…など同じDonkeyの自転車でも微妙に違いがある。
スマホはゴムバンドで止められる。これは良い!
ちなみにパリのシェアサイクルはスマホを防水ポーチに入れるタイプで画面が見づらかった。こちらの場合は防水性はないけど生活防水スマホなので大丈夫なはず。
10:00 出発
観光の前に、懸案事項のスーツケース探し。
ベルリンでスーツケースを失い、コペンハーゲンまでは旅行用リュック&街歩き用リュックという異様なダブルリュック体制でなんとか移動したけど、さすがにこのまま飛行機には乗れない。
コペンハーゲン滞在中にスーツケースが出てくる可能性もあるが、ベルリンの日本大使館に相談した際に「ドイツにおいては紛失物が見つかることは非常に稀」という太鼓判をいただいたので、もう見つからないものと諦めて新調することにする。
Googleマップで鞄屋さんを検索すると「NEYE」という店が2店舗見つかる。まずは遠い方から行ってみる。
ベッティーナ号で出発。
NEYEがあるKultorvet広場に到着。
広場に集まるお店たち!
どこを見てもレトロな建物、カラフルな色合い!
日本にはないおしゃれかわいさ!
人々が憩う噴水!
やっぱり観光は北欧東欧しか勝たん!!!
(判断が早い)
鞄屋さんに辿り着く前に、他のお店がかわいくてついつい吸い寄せられる。
鞄屋さんNEYEへ。
しっかりしていそうなお店。スーツケースは鍵の設定もあるのでこのくらい手堅いお店で買いたい。(嘘か真か、買ったスーツケースに麻薬が仕込まれていて…みたいな世界ドッキリニュースもありますし。)
20Lのスーツケースは999〜1,599kr。
ここで買っても自転車では持って帰れないので、相場が分かったところで退店。
もう片方の店舗は宿の近くなので帰ってから行くとして、先に観光。
ここから自転車で15分ほど走ると世界三大がっかり名所「人魚姫像」がある。
有名な「世界の三大がっかり名所」と日本のがっかり名所。がっかりの理由を詳しく紹介します! - おすすめ旅行を探すならトラベルブック(TravelBook)
ベッティーナ号を停めたところに戻って、出発。
コペンハーゲン、とにかくどこを見ても絵になる。
次から次へとかわいい建物が現れる。
建物単体もかわいいし、建物を含めた全景もかわいい。
全瞬間の全アングルが素敵。
いちいちシャッターを切っている場合じゃない。
やんなっちゃうな〜〜〜も〜〜〜(デレデレ)
11:00 人魚姫像へ
人魚姫像がある公園に到着。
観光バスが何台か停まっている。
小雨が降ってきた。
強くならなければいいな…と思いながら像のある海辺へ。
地図を見ると周りに他の観光名所もあるので、自転車で公園をまわってそちらも見に行く。
11:15 ゲフィオンの噴水
地図で出てきた「ゲフィオンの噴水」へ。
その隣にかわいい教会が。
入り口に「Visitors Welcome」の立て札があるので入ってみる。
スタッフ2人が入り口にいてどこから来たかを聞かれ、答えると日本語の解説シートを手渡してくれる。
デンマークで初めての英国国教会で、デンマークに住む英語話者のために19世紀に建てられたそう。
11:30 カステレット要塞
海辺にある、星型で北海道の五稜郭を思わせる要塞。
博物館もあるみたいだけど、見当たらず。
トイレを借りたら無料だった。
12:00 おやつ
要塞を出て英国国教会まで戻る。
教会の鐘の音が美しい…。
お腹ペコペコなので、ひとまず持ち歩いていたリンゴを食べる。ドイツの木曜市で買ったリンゴをずっと持ち歩いていた。
12:30 Torvehallerneの市場へ
自転車で15分ほどのところにある市場へ。
これぞまさに、な市場! 観光客も多い。
色とりどりの野菜、肉、魚、チーズ、ワイン、キッチン用品。
包丁専門店には日本の包丁も売っていた。(日本とヨーロッパでは、包丁のカーブしている方が逆なのが不思議。こちらの包丁は切る方がカーブしているので慣れない。)
イートインできるお店もたくさん。ちゃんとしたレストランも一軒ある。レストランのパスタが美味しそうだったけど、パスタ一皿160kr(約¥3,600)は高い…。外に「トイレ故障中」という張り紙もあったし。
デンマーク名物「スモーブロー」(オープンサンドイッチ。パンの上に野菜、ハム、魚などを載せた映え〜な食べ物。いろんな味がある)のお店が観光客には人気。1つ70〜100kr(¥1,400〜2,200)…。この値段ならもう少しお腹が膨れそうなものにしたい。
あちこち見比べて、いちばん満腹コスパが良さそうな「BOUTIQUE FISK」というフィッシュボールのお店へ。
魚の団子をパンに乗せたもの+マヨサラダ。
75kr(¥1,666)
フィッシュボールがしょっぱい!! フィンランドで初めてスモーブローを食べた時を思い出す。スモーブローはしょっぱいものなのかな…?
そして食べ始めると、意外に大きい! 多い!
味に飽きてくるのと口の中がモフモフになってきて飲み物が欲しくなる。けど高いので我慢。
ビールやワインと合わせると良さそう。
13:00 コペンハーゲン中央図書館へ
スマホの電池が切れそうなので図書館を探す。
ちょうどすぐ近くにコペンハーゲン中央図書館が。
ベッティーナ号にスマホホルダーがついているので調子に乗ってGoogleマップのナビ機能を使っていたせいで電池の減りが早い。ナビを使うと、ただ指示に従うだけになってしまい道も覚えないし街の輪郭も掴めないので、今後はナビはやめよう。
コペンハーゲン中央図書館
自習スペースで充電しつつ、ノートを書くなどして過ごす。
残念ながら書架フロアは改装中で本を見ることはできなかった。
軽食OKで、充電できて、無料Wi-Fiもあって、作業もできる。図書館はひとり旅も強い味方。
ちなみにトイレは詰まってたので別で探すことにする。
14:00 出発
ショッピング街Strøget通りから、次の目的地ニューハウンを目指す。
Strøget通りにもかわいいお店だらけ!
ヨーロッパで定番のブランドショップが並ぶ。やっぱりユニクロも無印良品もある。
お店はグローバルブランドがほとんどだし、ドイツにも同じブランドのお店はいくらでもあったのに…なぜコペンハーゲンで見るとこんなにどれもオシャレに見えるの…。
コペンハーゲンはあちこちに「ザ! お土産物屋さん!」なお店がたくさんある。ここまで観光都市だとは、と驚く。
歩いていると広場にたどり着く。
カジュアルなドラッグストア「Normal」(ドラッグストアというよりソニプラみたいな感じ)で液体用ポーチを購入。ドイツで買ったスキンケア用品などを入れるものがなかったので。
27kr(¥600)
ベッティーナ号でさらに走る。
きれいな建物(博物館?)を通り過ぎる。
ワンブロックごとに綺麗な建物があって困る。
そうこうしているとニューハウン到着。入り口に駐輪場がある。
15:00 ニューハウン到着
かんわいぃぃぃぃぃぃぃ
噂に違わぬかわいさ!
正直、舐めてた。
はいはいヨーロッパの綺麗な港町ね、よくあるよくあるって思ってた。
アムステルダムの運河やノルウェーの港町・ベルゲンと似たようなもんじゃないの、と思ってた。
なんなら観光コースから外しても良いと思ってた。
全部、私が間違っていた。
美しい建物は、無言で人をねじ伏せるパワーがある。
全家、絵になる。全歩、写真撮りたい。
あまりにもテンションが上がって、通りがかった「THE・観光客向け」なチュロス屋さんにも入ってしまう。
コーンはシナモン風味。チョコアイスと合う。
55kr(¥1,222)
アイスクリームを食べながら、橋を渡って反対側からもニューハウンの景色を楽しむ。
記念写真を撮っている女の子2人組が危うく海に落ちそうになっていた。映え写真を撮る際には足元に注意。
ニューハウンに「Danish National Art Library」なるものがあり、建物が綺麗な図書館らしい。
行ってみると、図書館というより博物館のような雰囲気? 有料だった。水曜17時以降は無料らしいので、明日に回すことに。
15:20 救世主教会へ
再びベッティーナ号にまたがり、写真で見て気になっていた「救世主教会」へ行ってみる。
ニューハウンから運河沿いに埋立地を走っていく。
…と、ここが石畳のガッタガタロード…!!
パリ以来の手が痺れて顎に響いて頭が痛くなる道をそろりそろりと走る。
この辺りは高級住宅街らしい。
15:40 救世主教会
私の写真では分かりづらいと思うのでGoogleマップの写真をぜひ↓
入場料 69kr(¥1,532)
ひたすら螺旋階段を上がっていく。
途中に解説ムービーが観れる部屋がある。ちょうどデンマーク語の動画が終わり、英語版が始まったところ。
なんとフルアニメーション。チェコアニメっぽい雰囲気で、教会の像のひとつであるパフィンが教会の成り立ちを解説してくれる。子ども向けにコミカルなトーンなので飽きさせない。「地盤沈下を防ぐために改修工事をしているよ」というところの演出がかわいかった。
動画を見終わったらあとはひたすら塔を登っていく。階段が狭くて一人しか通れないので、降りる人と譲り合いながらひたすら登る。とにかく体力。
やっと外に出ると…
景色は良い! 他に高い建物が全くない!
けど怖い!!
海風がダイレクトに吹く!
そしてこの塔、紫色の渦巻部分にも登れてしまうのだ。
屋外の階段。
たっっっかい。
風つっっっっよい。
こっっっっっわい。
前を行くカップルの後について、なんとか階段を登っていく。
螺旋状なので風が吹きつけるところ、風の陰になるところをぐるぐる繰り返しながら、どんどん半径が狭くなっていく。
手すりと壁を掴む手は力むが、恐怖で足には力が入らない。
いつまで登るの…? ねぇいつまで…? と気が遠くなってきたところで、前のカップルが「行き止まりだ」と言って引き返してきたので、Uターンして早々に降りる。
正直、どうやって降りてきたのかはあまり記憶がない。
なぜ私が今生きているのかも分からない。
塔を出て、外のベンチにヘロヘロと腰掛けたところから記憶が回復する。
16:00 退出
ベッティーナ号を置いていた駐輪場まで戻ってくる、が、身も心もヘロヘロで力が入らない。目の前にカフェがあったのでそこで一服。
カプチーノ 49kr(¥1,088)
やっぱりデンマークは段違いに物価が高いな…
16:30 デンマーク・デザイン・センターへ
デンマークといえば北欧デザイン。その名を冠する施設があるので行ってみる。
行ってみたものの、中がどんなものかよく分からなかった&有料&閉館時間も近いので諦める。
塔に登った恐怖で自分の心の在処が分からなくなっている。
17:00 買い物
一旦ベッティーナ号をホテル前の駐輪場に戻して買い物へ。
夫からお土産に世界地図をリクエストされていた。
今まで本屋で探してもコレというものに出会えなかった…が、コペンハーゲンには地図専門店がある。しかも駅前の好立地に。
選んだ世界地図は品切れ中だったので、印刷してもらい明日取りに来ることに。
けっこう他にもお客さんが入っていた。このスマホ時代に地図屋さんが人気なの、ちょっと嬉しくなる。
18:00 NEYEでスーツケース購入
鞄屋さん「NEYE」の別店舗へ。
店員さんにディスプレイしているスーツケースを見せてもらい、中身の構造、押しやすさ、色などなど吟味。
ハードスーツケースで探していたら、店員さんに「こんなのもあるけど」とソフトスーツケースを見せてもらう。今までは「ソフトなんて言語道断!」と思っていたけど、だんだんこれが必要十分に見えてくる。なにより安い…!
スーツケースバンドも併せて購入。
1,078kr(¥23,962)
ついでに、隣のお土産屋さんでご当地ミトンも購入。
69kr(¥1,532)
帰り道に通った「ニューカールスベア」という美術館の建物に惹かれる。
ヨーロッパの彫刻や絵画を展示しているらしい。
クラシックな美術館はもうパリとベルリンでお腹いっぱいなのであまり惹かれないけど、宿から近いのは魅力。
毎月最終水曜日は無料。ちょうど明日は最終水曜日。明日来てみよう。
ホテルに買ったものを置いて、夕飯を買いに。
19:30 Tivoli Food Hallへ
コペンハーゲンといえばチボリ公園。デザインが秀逸な遊園地らしい。花屋敷みたいな感じで駅からアトラクションの一部が見える。
が、さすがにひとり旅で遊園地に入る勇気はないので今回の旅ではパス。
代わりにチボリ公園の横にあるフードコート「チボリ・フードホール」で夕飯を買う。
買い物の途中で見かけたアジア料理のお店に惹かれたので、タイ料理店を目指してここに来た。
が、けっきょくピザの良い香りに惹かれてしまう。
テイクアウトで一番安いマルゲリータを購入。ついでに置いてあったIPAの缶ビール。
170kr(¥3,776)
フードホールを出ると雨が降ってくる。
不思議なことに、ベルリンほど雨が振っても身を削られない。
20:00 ホテルのロビーで夕食
ホテルのロビーに戻ると、宿泊客がソファ席でお酒を囲んだりしている。
日本でもよく売ってるやつやないかーい
ノート記入、レシート整理。
やっぱりデンマークは段違いに高い。
フードコートで一番安い店で一番安いメニューを食べているのに、それでも日本の4倍の値段。自分がとんでもなく貧乏人になった気分。
日本ってやっっっっすいんだなー…!
23:00 就寝
後厄度 ★☆☆☆☆
歩いた歩数 25,172
(15日目に続く)
今回、コペンハーゲンは3泊だけだった&軽量化のために、いつもお世話になっている『地球の歩き方』は持参せず観光地は全てGoogleマップで検索しました。ドイツ版、パリ版だけを持参してパリ版はスーツケースとともに失われた。